料理と調理の分析ブログ

料理や調理に関する疑問を調べて記録しています。

材質や種類の特徴や違いによる鍋フライパンの使い分けや選び方を調べてみた。

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調理をする家庭では鍋やフライパンが1つや2つあると思いますが、うちには鍋が10個、フライパンが4個あり、そのうち3個くらいは重かったり使いにくかったりとあまり使いません。そんな鍋たちも適した使いかたがあるはずと思い、(ついでに新しい鍋も欲しい)調べてみました。(調べたものには業務用も含みます。)

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形状

まずはわかりやすい形状から話を進めて行きます。(フライパンも含む)

鍋の形はたくさんあり、今回は調理に使う鍋を調べるため、調理ではありますが特定の料理専用に作られたすき焼き鍋、揚げ鍋、親子鍋、しゃぶしゃぶ鍋、おでん鍋、文化鍋、タジン鍋などは割愛します。

 

片手鍋

家庭で最も使われると思います。

内側にコーティングがされていて蓋つきのものか、蓋がなく注ぎ口がありアルミでできた「ゆきひら鍋」が一般的ではないでしょうか。

片手で扱うため、小さいものが多いです。

両手鍋

よく煮込み料理などに使われると思います。

鍋の直径が22cmを越えると片手から両手なって、だいたい蓋つきになります。

素材は様々ですが両手で扱うため重いものも多いような気がします。

やっとこ鍋

業務用ではよく使われる鍋です。

雪平鍋の取っ手をなくした鍋で、「やっとこ」というペンチみたいなもので挟み取っ手がわりにします。 取っ手がないためコンパクトに収納できサイズも豊富です。業務用のため少し値段が高いですが、その分作りがしっかりしているので家庭使いでは一生使えます。

寸胴鍋

比較的業務用で使われるイメージが強く、スープを大量に作るラーメン店でよく見かけます。

蓋つきの家庭用サイズもあり、液体の多い料理や麺類を茹でるときに使います。

パスタ鍋も寸胴鍋の一種だと思います。

圧力鍋

密閉して圧力をかけると、温度を120℃程度上げることができ、短時間で調理ができます。

商品により圧力の強さが違うため調理時間は異なります。少ない量の水でも調理ができ、大きさも沢山あるので使う量にあったものを買うのがいいと思います。

 

以前圧力鍋について書いた記事も載せておきます。
www.sccubed.net

中華鍋

鍋というよりはフライパンのイメージが強いですが本来は茹でたり、蒸したりと万能に使われる鍋です。

一般家庭にも結構持っている人がいるみたいですが底が丸いため、普通のコンロではうまく火が当たらないことがあるので注意が必要です。

フライパン(通常)

焼いたり、炒めたりするもので家庭ではフッ素加工がしてあるものが、使いやすく一般的です。サイズもたくさんありますが24cmか26cmが使いやすいと思います。

深型フライパン

少し縁が深くなっているもので炒めたり、あんかけなど液状なものが多い時に使いやすいです。そのため注ぎ口がついているものが多くなっています。

玉子焼フライパン

出汁巻玉子を作るときに使うものですが、家庭ではお弁当などの玉子焼きや少量の焼き物でよく使うと思います。

熱伝導率と厚み

材質の熱伝導率と厚みについて説明します。

鍋には様々な材質が使われていますがその材質には熱伝導率というものがあります。

熱伝導とは

物質の移動を伴わずに高温側から低温側へ熱が伝わる移動現象のひとつである(ウィキペディア引用)

とされ、熱伝導率とはその割合で高ければ熱が伝わるのが早く、低ければ熱が伝わるのが遅いということです。

個々の素材には決まった熱伝導率があり、これが材質の個性の一つとも言えます。

高温側から低温側へ熱が伝わる移動現象のため、鍋を火にかけ水を温めるとすると火が高温側で水が低温側となり、水に熱が伝わり水が沸騰していきます。水は100℃以上にはならないので火を止めると、今度は水が高温側で空気(外気)が低温側となり、温まった水の熱さが空気に伝わっていき、冷める状態になります。この一連の流れでは空気に直接触れている水面以外は、鍋を通して熱が伝わっているため鍋に使われている材質の熱伝導率によって、水が沸騰する時間と冷める時間が変わります。

熱伝導率が高い(熱を伝えるのが早い)場合は火の熱が水に早く伝わり、水は早く沸騰します。火を止めれば水の熱さが早く空気に伝わっていき、早く冷めます。

熱伝導率が低い(熱を伝えるのが遅い)場合は火の熱が水に伝わりにくく、水はなかなか沸騰しません。しかし火を止めると水の熱さは空気に伝わりにくいので、冷めにくくなります。

 

厚みとは

厚み(あつみ)、厚さ(あつさ)とは、面的な広がりをもつ物体が、その広がりとは垂直な方向にどれだけの長さを持つかということ。膜や板など、一般に平べったいものとして認識されるような物体のもつ属性の一つ。(ウィキペディア引用)

難しく引用しましたが一般的な厚さの意味です。

熱伝導率と同じようになりますが

材質が厚いと火などの熱源の影響を直接受けないため、熱を伝えるのが遅くなり、重みと強度が増して変形しにくくなります。

材質が薄いと火などの熱源の影響を直接受るため、熱を伝えるのが早くなり、軽く強度が低下し変形しやすくなります。

厚さはわかりやすいと思います。

 

熱伝導率が高いと

加熱を止めると冷めやすいが、短時間で食材を温めることができ、材質全体が温まりやすく、加熱時の温度ムラが少なくなり、一部分の過剰な加熱が起きにくくなるため、こげにくい。(煮物では対流が起きにくため、煮崩れしにくい。)

 

熱伝導率が低いと

保温性が高く冷めにくくなるが、食材を温めるのに時間がかかり、加熱時の材質の一部が温まりやすく温度ムラがができ、一部分の過剰な加熱が起きて、こげやすい。(煮物では対流が起きやすいため、煮崩れしやすい。)

 

鍋の厚みが厚いほど

重く、丈夫で変形しにくくなり、食材を温めるのに時間がかかるが、保温性が高く冷めにくくなり、熱源の影響を直接受けないため、温度上昇が緩やかになり、加熱時の温度ムラが少なくなり、一部分の過剰な加熱が起きにくくなるため、こげにくい。(煮物では対流が起きにくため、煮崩れしにくい。)

 

鍋の厚みが薄いほど

軽く、熱が伝わりやすくなり、食材が早く温まるが、冷めやすく、熱源の影響を直接受るため、材質の一部の温度が急上昇しやすく温度ムラがができ、一部分の過剰な加熱が起きて、こげやすい。(煮物では対流が起きやすいため、煮崩れしやすい。)

また鍋の厚さは素材により異なり、浅いフライバンなどは底のみ厚みが増していることが多いですが、深い通常の鍋では底のみ厚いものと全体が厚いものがあり、全体が厚い方が少なく値段も高くなります。

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材質

簡単に形状を説明しましたが、形状の他に使っている材質が調理の出来を左右します。

材質の特性を知ることのより、適した鍋で調理をすることができます。

次のように名前や特徴を書きます。

  1. 材質名
  2. 「利点」
  3. 「欠点」
  4. 特記、その他
  5. 向いている調理

 

アルミニウム

価格が安い軽い・錆びない・熱伝導率が高い 」

「アルカリや酸に弱く腐食しやすい・IHコンロでは使えない・油が馴染みにくく焦げやすい・傷がつきやすい・腐食しやすいため食品保存には向いていない」

アルマイト加工をすることによりアルカリや酸に強くなる。(例:金色のやかんなど)

調理器具に使われる金属では最も軽い

価格が安く様々な形、厚さの鍋が売られている。

熱伝導率は調理器具に使われる金属では1番高い銅の6割程度で2番目に高い

柔らかい金属のため金たわしは使えない

向いている調理は薄いものは茹でもの、厚いものはパスタなど

「安い・強度が高い高温に強い・鉄分の補給ができる・油が馴染みがいい」

重い・錆びやすい・熱伝導率が低い」

熱伝導率が悪く銅の2割程度

強度が高いので使用後は金たわしでゴシゴシ洗うだけでいい。

重さはアルミニウムの3倍程度ある。

フライパン、中華鍋によく使われている。

向いている調理は油を使う料理、厚いものはステーキなど

熱伝導率が高い・殺菌効果がある・ 油が馴染みがいい」

「価格が高い・変色しやすい・アルカリや酸に弱く腐食しやすい・傷がつきやすい」

熱伝導率は調理器具に使われる金属では1番高い

重さはアルミニウムの3倍超あるが熱伝導率の良さから比較的薄く作られることが多いため鉄製よりも鍋自体は軽くなることもある。

食材を入れたままにすると変色するのですぐ洗い、空焚きはしない。

比較的柔らかい金属のため金たわしは使えない。

ステンレス

鉄とクロムを混ぜた合金のこと

錆びにくい酸に強い(手入れがしやすい)・強度が高い」

「重い・油が馴染みにくく焦げやすい・熱伝導率が低い・温度むらができる」

熱伝導率が悪く銅の0.04%しかない反面、保温性が高い。

重さは鉄と同等

ニッケルを加えるとIHコンロでは使えなくなり、硬度も減るがより強度や耐性が強くなる。18-8ステンレスなどの名称は18%クロム、8%ニッケルの意味でクロムとニッケルが多くなると錆びにくくなり価格も高価になっていく。多くは全体、もしくは底が多層構造になっていて間にアルミなどを挟み込むことにより熱伝導の低さなどの欠点を補っている。層が多いほどに蓄熱性は増していく。

コーヒーは湯を決まった温度で時間をかけて注ぐため、温度が保てるステンレス製のやかんが多い。最近ではより保温性のあるガラス製ものもある。

向いている調理は煮込み、塩分の高いもの

チタン

軽い・強度が高い・錆びにくい・酸に強い・耐熱性がある・金属アレルギーがでない」

「熱伝導率が低い・価格が高い

重さはアルミニウムの1.6倍程度で調理器具に使われる金属では2番目に軽い

熱伝導率が悪く銅の0.05%しかないが火が当たる部分はすぐに温度が上がる性質がある。

あまり一般的ではないが軽さと丈夫さから中華鍋などに使われ始めている。

向いている調理は炒め物

耐熱ガラス

金属臭がない・金属が溶け出さない・熱が逃げにくい・外から中が見える・臭いうつりしない・アルカリや酸に強い」

衝撃に弱く割れやすい・熱伝導率が低い」

IHコンロで使えるものもある。

熱伝導率が悪く銅の0.001%しかない反面、保温性が高い。

アルミニウムよりも軽いが強度を保つため厚めに作られるためアルミニウムの鍋よりも鍋自体は重くなりやすい。

向いている調理は煮物

琺瑯(ほうろう、ホーロー)

元となる素材の表面にガラス質を吹き付けたもの

金属臭がない・金属が溶け出さない・臭いうつりしない・アルカリや酸に強い・強度がある」

「ガラス質は衝撃に弱い・急な温度変化に弱い・熱伝導率が低い」

元となる素材と同等の性能に耐熱ガラスのいいところを加えたもので一般的には鉄や鉄の合金の鋳物が多く使われます。

最近では全体が重く、密封性が高いものが多くなっている。

向いている調理は煮物、ジャム

フッ素加工

鍋の表面加工です。

焦げにくい・錆びにくい・手入れが楽

「傷がつきやすい・高温に弱い

鍋やフライパンに使われ、少量の油、もしくは油なしで調理をしてもくっつかず、こげにくく、広く家庭で使われている。

長く使ったり、高温にすると加工が劣化してこげやすくなるため買い替えが必要となる。 

向いている調理は焼き物、炒め物、油を少なくしたいとき

まとめ

熱伝導率高い

早く食材が温まり、温度ムラが少ないため(煮崩れしにくい)

「液体が多いもの」、「煮込むもの」、「高い温度を維持したいもの」に向いている。

例えば、野菜の下ゆで(茹でる)、味噌汁、煮物、ソース、揚げ物、炒め物

 

熱伝導率低い

冷めにくいがこげやすい

熱伝導率低いものは調理に使いにくいが素材自体に軽い、腐食に強い、加熱に強いなどの利点があり、層にしたり、厚みを持たせることで欠点を補い、冷めにくい利点を生かしている。

 

鍋が厚い

冷めにくく、温度ムラが少ないため(煮崩れしにくい)

「時間をかけて加熱するもの」、「火が通りにくいもの」、「温度を均一に保ち加熱したいもの」に向いている。

例えば、煮込み(角煮など)、煮物、ステーキ(特に厚いもの)、ホットケーキ、お好み焼き、根菜類、揚げ物

 

鍋が薄い

早く食材が温まるが、こげやすい

湯を沸かすには最適だが調理には使いにくい。素材を薄くすることで価格が安くなり、軽くもなるため、実際に薄い鍋は広く使われている。

「煮込まず液体が多く、こげにくいもの」には向いている

例えば、湯を沸かす、野菜の下ゆで(茹でる)、味噌汁など

 

熱伝導率高い✖️鍋が厚い

早く食材が温まり、冷めにくく、温度ムラが少ないため

「液体が多いもの」、「高い温度を維持したいもの」「時間をかけて加熱するもの」、「温度を均一に保ち加熱したいもの」に向いている。

例えば、煮込み(角煮など)、ステーキ、お好み焼き、ソース、揚げ物

ほとんど完璧に思えるが実質アルミと銅の二択になるため、銅では価格が高くなり、重くなる。アルミでは油がなじまないので焦げ付きやすい。またどちらも腐食や衝撃に弱い。

市販のものでは銅の天ぷら鍋、アルミのフライパン、アルミの鍋がこれにあたる。

 

熱伝導率高い✖️鍋が薄い

早く食材が温まるが、比較的こげやすい

「煮込まず液体が多いもの」、「高い温度を維持したいもの」に向いている。

例えば、野菜の下ゆで(茹でる)、味噌汁、揚げ物

アルミニウムの一択になり安価に売られているものが多く、家庭ではよく使われている。壊れたり、汚れたら買い換えるくらいの気持ちで使うのがいいと思う。

またフッ素加工をして焦げ付きにくくしたフライパンや鍋もある。

市販のものでは比較的安いアルミ鍋、フッ素加工フライパン、アルミのやかんがこれにあたる。

 

熱伝導率低い✖️鍋が厚い

冷めにくく、比較的こげにくい

「時間をかけて加熱するもの」、「火が通りにくいもの」、「温度を均一に保ち加熱したいもの」に向いている。

例えば、煮込み(角煮など)、ステーキ(特に厚いもの)、ホットケーキ、お好み焼き、根菜類、揚げ物

主にステンレス、鉄(鋳物)の両手鍋で重い。保温性が高くステンレスは多層にすることにより熱伝導率を高め、鉄は油なじみがよくこげにくいなど欠点を補っている。

市販のものではステンレス多層鍋、鉄製フライパン、鋳物ホウロウ鍋がこれに当たる。

 

熱伝導率低い✖️鍋が薄い

冷めにくいがこげやすい

「煮込まず液体が多く、こげにくいもの」には向いている

例えば、湯を沸かす、野菜の下ゆで(茹でる)、味噌汁など

熱伝導率低くく、薄い鍋はあまりない。ステンレス製の鍋ややかんが売っているがそこが厚くなっているものが多い。現在はアルミニウムのほうが価格も安く主流となっている。お湯を沸かす場合は保温性がすこし高く、全ての熱源に対応していて、腐食に強い。

市販のものでは比較的安いステンレスの鍋、ステンレスのやかん

 

揚げ物に向いている鍋

熱伝導率が高いと鍋が厚いの向いている調理に揚げ物が入っていますが、これは天ぷらで考えてみると、天ぷらに向いていると言われる鍋は銅鍋で次に鉄鍋とされていて、たしかに天ぷらをメインで扱う職人さんが使う天ぷら鍋は銅でできた大きな鍋か鉄でできた厚く大きな鍋を多く使っています。しかし銅は熱伝導率が高く、鉄は熱伝導率が低い、という全く逆の性質を持っています。

なのになぜ天ぷらは逆の性質の銅鍋と鉄鍋が多いのかというと、天ぷらに限ったことではないですが、揚げ物全般は揚げる食材(タネ)を160℃〜180℃程度の決まった温度揚げます。油が180℃だとしてタネを油に入れてますが、タネ自体の温度は室温以下の20℃にも満たないと思います。180℃の油の中に20℃のタネを入れると油の温度はタネに移動していくので油の温度は下がっていきます。小さいタネだったり、少なければあまり温度は下がりませんが、大量かつ大きいタネの場合は油の温度は急激に下がります。例えばタネを180℃で1分間揚げたいとしても、油の温度が下がり温度をあげようと火を強くしても180℃に戻る前に1分が過ぎてしまいます。

このようにならないため大量のタネ、もしくは大きいタネを連続で揚げる天ぷら屋や揚げ物屋は油の温度が下がっても、すぐに温度が上がる熱伝導率の高い銅鍋か冷たいタネを入れても保温性が高く温度が下がりにくい鉄鍋を使っていることが多いのです。また銅の天ぷら鍋は厚く作られていて保温性も高められています。

大量調理に使われるフライヤーはスレンレス製ですが熱源が直接油の中にあり、普通の鍋の倍以上の量の油を使うので油の温度が下がりにくくなっています。しかし、あまりにも連続で大量に揚げて、油の温度が下がるとなかなか温度が上がらなくなるので、容量にあった揚げ方をしなければなりません。

終わりに

しまいこんである、あまり使わない鍋たちの使い道がわかり、料理に合わせてうまく使っていこうと思います。

また自分がなにを調理するかで鍋の形、材質、厚みを決めてみてもいいのではないでしょうか。そのときの参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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